「結婚式で母親は何を着ればいいの?」「黒留袖って聞くけど、本当にみんな着ているの?」と迷っていませんか。新郎新婦の母親という立場は、会場で最も目立つ存在の一人だからこそ、服装選びに強いプレッシャーを感じる方も少なくありません。
結婚式で新郎新婦の母親が着る服装として、最も多く選ばれているのは黒留袖です。参列経験者を対象にした2026年の調査でも、黒留袖と答えた人が最多という結果が出ています。ただし、黒留袖が唯一の正解というわけではなく、会場の格式や両家のバランスによってフォーマルワンピースやスーツを選ぶ家庭もあります。
「両家で服装の格がずれたらどうしよう」「黒留袖はレンタルと購入どちらがいいの?」といった不安も、判断基準を押さえれば整理できます。見た目の印象だけで決めるのではなく、立場・会場・両家との相談という3つの軸で考えることが大切です。
この記事では、結婚式で母親が着る服装の実態調査、黒留袖の基本とマナー、失敗しない選び方までを解説します。
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結婚式の母親の服装は黒留袖が定番か
記事ポイント 1
・実際の調査でも黒留袖が最多回答で、母親の服装として定着している
・ただしフォーマルワンピースやスーツを選ぶ家庭も一定数いる
・会場の格式や両家のバランスで最終判断すべき
新郎新婦の母親の服装アンケート結果
結婚式で新郎新婦の母親がどんな服装だったか、株式会社LINが2026年6月に実施したインターネット調査(30代~50代の保護者100名対象、結婚式参列経験者82名の回答を集計)では、次のような結果が出ています。
黒留袖が37.8%で最も多く回答されており、フォーマルワンピース・スーツが続く結果となっています。
結果を見ると、黒留袖が37.8%で最多、次いでフォーマルワンピースが24.4%、スーツが17.1%と続きます。「覚えていない・分からない」という回答も15.9%あり、参列者側が服装まで明確に記憶していないケースも一定数あることが分かります。
ここで注意したいのは、この調査があくまで参列経験者の記憶に基づく回答であり、母親本人への直接調査ではないという点です。調査報告書自体も、母親の服装選択は「両家の服装や会場、結婚式のスタイルなどを考慮しながら選ばれる」ものだと述べています。黒留袖が多数派であることは事実ですが、絶対的なルールというより、選ばれやすい定番と捉えるのが実態に近いでしょう。
なぜ黒留袖が選ばれやすいのか
黒留袖が母親の服装として定番になっている背景には、日本の慣習として「既婚女性の第一礼装」という明確な位置づけがあることが挙げられます。新郎新婦の母親、祖母、仲人夫人など、結婚式で最も格式の高い立場にある女性が着る着物として、長年にわたり定着してきました。
また、両家の母親が同じ格の装いをすることで、写真や会場での見た目のバランスが取りやすいという実務的な理由もあります。片方が黒留袖でもう片方がワンピースだと、格差があるように見えてしまう可能性があるため、事前に格を揃えておくと安心です。
黒留袖以外の選択肢も知っておく
黒留袖が定番とはいえ、フォーマルワンピースやスーツ、色留袖を選ぶ家庭も少なくありません。会費制のカジュアルな結婚式、レストランウェディング、母親自身の体調や着付けの負担を考慮して、洋装を選ぶケースも増えています。
大切なのは、「黒留袖でなければマナー違反」と思い込みすぎないことです。両家で事前に服装の方向性を相談し、会場の格式に合わせて無理のない選択をすることが、結果的に後悔の少ない服装選びにつながります。
黒留袖の基本とマナー
記事ポイント 2
・黒留袖は既婚女性の第一礼装で、五つ紋が正式
・比翼仕立てで重ね着のように見せるのが主流
・アクセサリーは控え、末広の扱いにも作法がある
黒留袖とは?格と特徴
黒留袖は、地色が黒一色で、裾まわりにのみ絵羽模様と呼ばれる絵柄が入った着物です。上半身には柄が入らず、シンプルで格調高い印象を与えます。既婚女性が着る着物の中で最も格式が高いとされ、新郎新婦の母親や祖母、仲人夫人などが着用します。
既婚女性であれば年齢による着用制限はなく、20代から70代まで幅広い年代の母親が黒留袖を選んでいます。
五つ紋の意味
正式な黒留袖には、背中に1つ、両胸に2つ、両後ろ袖に2つの合計5か所に家紋を入れる「五つ紋」が施されます。紋の数が多いほど格式が高いとされ、五つ紋は着物の中で最も格式の高い状態を示します。
レンタルの場合は、貸与紋(花菱などの通紋)が入っていることが一般的です。実家の家紋にこだわりがある場合は、事前に紋の変更や貸し出し可否を確認しておくと安心です。
比翼仕立てとは
現在の黒留袖の主流は、衿・裾・袖口に白い布を縫い付け、2枚重ねで着ているように見せる「比翼仕立て」です。かつては白い下着を重ね着していた名残を、1枚の着物で表現できるように簡略化した仕立て方法になります。
比翼仕立てにより、実際に重ね着をしなくても正式な礼装の見た目を再現できるため、着付けの負担も軽くなります。
アクセサリー・小物のマナー
黒留袖を着用する際は、イヤリング・ピアス・ネックレス・ブレスレットなどのアクセサリー類は基本的につけません。着物本来の格と紋の美しさを引き立てるため、装飾は控えめにするのが伝統的な考え方です。
帯締めには「末広」と呼ばれる扇子を挟みますが、これは実際に開いてあおぐための扇子ではありません。会場が暑い場合でも、末広を開いて使うのはマナー違反とされているため注意してください。
母親の服装選びで失敗しないポイント
記事ポイント 3
・両家で格を揃える相談を早めに行う
・レンタルと購入は着用頻度で判断する
・着付け・ヘアメイクの手配も忘れずに
両家で格を揃える
母親の服装で最も避けたい失敗が、両家の服装の格にずれが生じることです。片方の母親が黒留袖で、もう片方がカジュアルなワンピースだと、写真や会場で違和感が生まれやすくなります。
結婚式が決まったら、できるだけ早い段階で両家の母親同士、または新郎新婦を通じて服装の方向性をすり合わせておきましょう。黒留袖で揃えるのか、フォーマルワンピースで揃えるのかを先に決めておくと、当日まで安心して準備を進められます。
レンタルor購入の判断
黒留袖は着用機会が限られるため、レンタルを選ぶ家庭が多くなっています。購入すると保管やクリーニングの手間・費用がかかる一方、レンタルなら着用のたびに新しい柄を選べるうえ、サイズ調整もしやすいというメリットがあります。
今後、下のお子さんの結婚式や親族の結婚式で複数回着用する予定がある場合は、購入したほうが結果的に割安になることもあります。着用頻度と保管環境を踏まえて判断しましょう。
着付け・ヘアメイクの準備
黒留袖は帯や小物の点数が多く、自分で着付けるのは難しい着物です。多くの場合、式場や写真館、レンタル店が提携する着付け師に依頼することになります。
早朝からの支度になることも多いため、着付けとヘアメイクにかかる所要時間、早朝料金の有無、当日の集合時間を事前に確認しておくと、当日慌てずに済みます。
結婚式 母親の服装についてよくある質問
Q.黒留袖ではなく色留袖を着てもマナー違反になりますか?
A.マナー違反ではありません。色留袖は既婚・未婚を問わず着られる準礼装で、地域や家庭によっては母親が色留袖を選ぶケースもあります。ただし、黒留袖に比べると格がやや下がるため、両家で格を揃える相談は必要です。
Q.太っている・痩せているなど体型が変わった場合、以前の黒留袖は着られますか?
A.着物は洋服に比べて体型の変化に対応しやすい衣装ですが、大きく変わった場合は仕立て直しや紐の調整が必要になることがあります。着用予定が決まったら、早めに専門店で試着し、サイズを確認しておくと安心です。
Q.黒留袖にはどんな帯を合わせればいいですか?
A.金銀の糸を使った格調高い袋帯を合わせるのが一般的です。柄は吉祥文様や有職文様など、慶事にふさわしいものを選びます。レンタルの場合は着物とセットになっていることが多く、単品で選ぶ必要はありません。
Q.新郎新婦の祖母も黒留袖を着るべきですか?
A.祖母が黒留袖を着ること自体は問題ありませんが、年齢や体力、着付けの負担を考慮して、訪問着や色無地、洋装を選ぶ家庭も増えています。本人の希望と体調を優先して決めてください。
まとめ|黒留袖は定番だが両家の相談が最優先
結婚式で新郎新婦の母親が着る服装として、黒留袖は最も多く選ばれている定番の装いです。既婚女性の第一礼装として長く定着しており、五つ紋・比翼仕立てといった格式の高さが特徴です。
- ✅ 参列経験者への調査でも黒留袖が最多回答だった
- ✅ フォーマルワンピースやスーツを選ぶ家庭も一定数いる
- ✅ 黒留袖は既婚女性の第一礼装で五つ紋が正式
- ✅ 比翼仕立てにより着付けの負担を抑えられる
- ✅ アクセサリーは控え、末広は開かないのがマナー
- ✅ 両家で服装の格を早めにすり合わせておく
- ✅ 着用頻度に応じてレンタルか購入かを判断する
- ✅ 着付け・ヘアメイクの所要時間も事前に確認する
黒留袖が定番だからといって、必ずしもそれが唯一の正解というわけではありません。両家でしっかり相談し、会場の雰囲気や本人の負担も考慮しながら、無理のない服装を選ぶことが、結果的に後悔のない一日につながります。
この記事を書いた人
みよ&ゆみ(着物きれいスタイル運営)
日本舞踊や着物文化に長く親しみ、宗家ふじのりゅうで師範として活動してきた2人が運営しています。みよは舞踊の指導・舞台経験、ゆみは京都での生活と看護師としての経験を活かし、着物姿の所作や着用時の身体への負担まで含めて記事を確認しています。この記事も、新郎新婦の母親としての服装選びで失敗しやすいポイントを、実際の着用経験を踏まえて整理しています。








